看護師として働く際、感染症予防を徹底するのは非常に重要です。医療機関に通院または入院している患者の多くは抵抗力が落ちているため、万が一院内で感染症が蔓延するようなことになれば、取り返しのつかない事態を招きかねないため、感染症予防を徹底する必要があります。
その感染症予防には大きく分けて、感染源の除去、感染経路の遮断、感受性宿主への対応の3つがあります。このうち最も重要なのは2つ目の感染経路の遮断です。そもそも、感染症を引き起こす病原菌やウイルスが院内に入り込まないようにすれば、患者が発生することはありません。そのため、あらゆる感染経路を想定して、事前にそれを遮断できるようにしておくというのが、感染症対策の一番大事な部分なのです。
次に、具体的な予防策として標準的予防策と感染経路別予防策の2つがあります。前者はすべての患者に対して適用される標準的な対策で、手指衛生を徹底したり、マスクやゴーグル、ガウンなどの防護具を着用するといったものです。一方、後者は文字通り感染症が伝播する経路別に対策を講じるというもので、例えば飛沫感染が主な経路である場合には、患者に飛沫がかからないような措置を講じるといった対策が考えられます。
なお、以上のように細かく見ていくと感染症予防は大変なように思えるかもしれませんが、実際には基本的な対策を講じるだけで感染のリスクを大きく減らすことが可能です。
何をすれば良いかよくわからないという場合には、まずは、手洗いやうがい、手指消毒などを徹底するようにしましょう。